えとじやには、時々、とても小規模の事業をされている方がご相談にいらっしゃいます。

やさしい私たちは、そんな方にもしっかりと対応いたしますので、よく「先生、足りない分はこれでなんとか・・・」と、季節の農作物や、心のこもったお手紙をいただいたりします。

今日は、そんな方からいただいた「えとじやさんって、すごいのよ」というお手紙(レポート)を紹介させていただきます。

ひとつ前の記事に書いた「いったんしゃがんでブランドの戦略と施策をていねいに考える・作る」にも関連している気もします。

 

お。

 

~~~~~~~

 

私のお店は、とても見つけにくい場所にあって、ほとんどの方がインターネット経由で知り、スマホで地図を見ながら来店される、プリザーブドフラワー専門店です。

生花店やブライダル装飾、教室で講師などの仕事を10年ほど経験したあと、2009年にプリザーブドフラワーのネットショップを開設。 そのあと教室、店舗の順に開いて今にいたります。

 

プレゼントの花を探しにいらっしゃる方が多く、わざわざ、検索して時間をかけて遠方から来店される方が少なくありません。

うれしいことです。IMG_0805r

でも、そんな方がせっかく選ばれたお花なのに、最後にラッピングするとかわいくない。

ラッピングと言っても、今まで勤めていたお花屋さんのラッピング方法+αくらいなので、可もなく不可もなく、というレベルでした。

「プレゼントしたら喜んでくれたよ」と知らせてくれる方もたくさんいらっしゃるんですが、やがて(このラッピング、私ならうれしくないかも)と感じはじめ・・・。

もっと他に、“プレゼントする~プレゼントされる”気持ちを引き立てる方法がないものかと・・・。

プロポーズのために、と、悩みに悩んで決めて、ここぞという瞬間にプレゼントされる方も多いんです。 だからこそ、なんとかしてあげたいと思い、自分なりにギフト展開しているお店巡りや本や資料を読んでみたりしましたが、いい方法が見つけられません。

 

花たちは、みな、形も大きさもバラバラだし繊細なので、余計に難しい。

どうしたらよいものかと半年ほど考えましたが、私の知恵と知識じゃ無理なことがわかり・・・。

 

実は、前々から、「いつか、何か、えとじやさんにお願いできたらうれしいな」と夢のひとつとして思っていたこともあって、「ラッピングの相談にのってください」と扉をノックしました。

 

ギフト用のラッピングのご相談。

 

なのに、数も方向性もまったく出していなかったので、まずは数の出し方から教えていただくことになりました。

アドバイスいただきながら数字と時間の整理。

どれだけ仕入れて、何をどれだけ販売して、どれくらい利益があって、私が何にどのくらい時間をつかっていて・・・、と知っておかないといけないことを把握していなかったので、まずはそこからチェック。

 

特に時間に関しては、本当に休みがない状態だったので教えていただけてよかったです。

起業した時から、少し「追われてる感じ」を味わいたかったのもあったんですけど。

どんどん年齢を重ねていくと体力がもたなくなるし、次のこと・先のことを考えることもできなくなるし。

いいことないですもんね。

 

ラッピングも、どんな人が、どんな時に、誰に渡すプレゼントなのか。 そのとき、何が大切で、渡された人にどんな気持ちになってほしいのか。

みんなで一緒にそのシチュエーションを思い浮かべながら、じっくり考えました。

そして、ラッピングだけでなく、仕事内容の整理や優先順位付けとか、お店そのものの内装やネットで紹介する写真の雰囲気や撮り方・見せ方まで話はおよび。IMG_0372_sr


 

今回、お世話になった私のイメージ(山歩きの趣味はないんですが)。

 

ひたすらひとりで山道を歩いてきて、突然、手に持っていたポールがなんだか体にあっていないと気づく。

前々から入りたいと思っていたお店(えとじやさん)に、「新しいポールが欲しいんです」と相談したものの、どこをどれくらい歩くための、どんな商品がほしいのかわかっていないから、一から相談にのってもらうことになる。

 

そうしたら「その前にあなた、リュックに穴があいて、中ぐちゃぐちゃでしょ。 そのままじゃ歩きにくいから、整理方法アドバイスするから整理しませんか?」と提案してもらい、整理することになる。

地図もなくしていたから、ぼんやりした記憶から目的地をさがしだして、見やすい地図と一緒に地図の読みかたまで教えてもらう。

 

リュックの中身が整理できて身軽になって、

目的地がわかり地図まで用意してもらえたから歩きやすくなる、

ポールは「ただいまお仕立て中」で、できあがるのをわくわくしながら待っている、

 

こんな感じです。

 

他のお店を訪ねていたらポールだけをおすすめされるがまま新調することになって、地図のないまま、ぐちゃぐちゃの中身のリュックを背負ってまた歩くことになっていたかもしれない。

 

今思うと、歩く(作業をもくもくとこなす)ことが目的になっていたのかなと。

 

ラッピングもえとじやさんにお願いせず、私が直接デザインされる方に依頼していたら、きっと、うまく伝えられずに「????」のオンパレードで先へ進まなかったと思います。

 

理解してくれる人たちに相談できるって大切ですね。

 

ざっくりした状態で相談したのに、とてもやさしく丁寧にわかりやすく教えていただいてありがとうございました。

毎回、打ち合わせのたび、知らないことを知れたり、思いつかなかったことを提案してもらえたり、いろいろ新鮮で楽しいし、お話しをきちんと聞いてくださるのも安心感があってうれしいです。

盛りだくさん。

勉強させていただいています。

 

これからも、よろしくお願いします。

 

~~~~~

 

いやぁ、やっぱりえとじやさん、すごいですね~。

は、冗談として、この案件は、弊社が誇る「マーケティングもできる中小企業診断士」和。と、パートナーのデザイナーさん+弊社デザイナー凪。の仕事でした。

規模の小さい件ですが、やること自体は大きな企業・ブランドと変わらないばかりか、シンプルな分、課題や特徴、さらには結果が見えやすく、私たちにとっても、いろいろと学びの多い仕事。

和。の「診断士的考察」シリーズの元ネタでもあります。

「あ~、そうだよね、基本は同じだよね。」

彼女のたとえ話をお借りすると、ポールを頼まれる=HOW・施策の開発の依頼、リュックの中身を調べ=ビジネス分析、リュックの中身を整理=事業内容・リソースの使い方を整理し、売り上げ・収益の仕組みを整える、目的地を確認=目指すゴールを明確にし、地図を渡す・読み方を教える=ブランド戦略を明確化する、ということでしょうか。

よかったら、こちらのシリーズもどうぞ:

 

Ø  売れている理由を知ること ~診断士的考察①

Ø  自分の時間は会社のリソース ~診断士的考察②

Ø  自分がいなくても回るビジネス ~診断士的考察③

 

それにしても、弊社、「ポールを頼まれているのに、リュックを整理して、地図を作る」くせがあるのかも・・・。

 

お。