プレゼンこれは昔からず~~~~っと感じていることなんですが、どうして多くのプレゼンがこんなにおもしろくないのだろう? あるいは、ひどい場合は、せっかく面白いアイディアなのに、どうしてこんなにつまらなくプレゼンするのだろう、と。

へたくそな人が多すぎます。

しかも、私が関わるものは、企業やブランドの戦略やビジョン、クリエイティヴのアイディア提案などであることが多く、正直言って、せっかく面白い内容をわざわざつまらなくプレゼンして。 それでうまく行くのならいいのですが、あえなく撃沈したりするわけですよ。

やれやれ、です。

若いころ、どこの代理店さんのプレゼンもあまりにつまらないので、真剣に悩んだことがあります。 今思うと嘘みたいな話ですが、「もしかすると、あの人たちはわざと難しく&つまらなくプレゼンして、『お。君、君にはわからないだろうねぇ、このおもしろさは』と言おうとしているのではないか?」と。 わざわざわかりにくい専門用語を使って、笑ったり、ドキッとしたりするところも、わからないように仏頂面で説明して、絵コンテやレイアウトの「どこがおもしろいのか」を玄人にしか理解できないようにしていて、これを「読み解く」のが業界の端っこに身を置く私に課せられた試練なのではないか?

もしかすると、私は今日のプレゼンのどこかで笑うべきだったのではないだろうか?と、疑心暗鬼。 (吉本新喜劇を見ているより緊張します。)
のちに、「そんなことはなくて、ただ単にプレゼンがうまくないのだ」ということに気付きました。

時々、とてもおもしろくてわかりやすいプレゼンに出会うチャンスがあったからです。

ものすごく、ほっとしましたよ。

どうしてそうなるのでしょうか?

いろいろと原因はあるのだと思います。 日本の教育制度に原因を求める意見も、しょっちゅう耳にしますが、それは言っても意味がないし、棚上げし過ぎですね、さすがに。 まぁ、確かにアメリカ人のプレゼンはうまい、と、思ってしまいがちですが、その「幻想」も外資にいるとあっという間に消え失せますよ。 へたくそはどこの国でもいます。 質や特徴は違いますが。 むしろ、中味がなくて言うことだけ立派そうなプレゼンをさせるとあの人たちはうまいです。 おっと、話がそれてますね。

プレゼン下手の原因、などという大げさなことは、学者に任せるとして、日ごろ感じていることを。

楽しいことは楽しそうに、悲しいことは悲しそうに、静かなものは静かに、素早いものは素早そうに、ポイントはポイントらしく、ポイントでないところはさらっと、相手が笑ってくれたらそれに乗っかって、相手が不安そうにしていたら安心してもらえるように。

そう、普段友達や恋人に話すように話せばいいのではないんでしょうか?

相手がたくさんいると思うから、堅苦しくなるんですよ。 誰かひとりに向かって話せばいいんじゃないでしょうか?
仕事だから、プレゼンだから、と、堅苦しく話すから、わかりにくくなるんです。

もちろん、人それぞれ、そのひとのスタイルがあるので、それに合わせて話してもらったらいいんですけどね。 それも、「普段話すように」ということです。

つまり、プレゼンは口語でしゃべればいいのではないでしょうか?

正式な場で仕事の話だから、と、文語みたいな言葉で「説明」してません?

政治家の国会での話がつまらない、と、よく言うじゃないですか、みなさん。
ところが、多くの人が自分でプレゼンする段になると、途端に「官僚が用意したペーパーを棒読みする」ようなしゃべりかたをしてるんですよ。

口語でやりましょう。

「見ている人たちの共感と笑みを誘うような演技でストーリーが終結します。」

はぁ?

「かわいいって感じさせたところでおしまい。」って言えばいいんじゃないですか?

どうでしょうかね。

何? 私のプレゼンはカジュアルすぎて、いつもふざけているようにしか聞こえない?

申し訳ございませぬ。 これしかできんのじゃよ。

お。