えとじやブログ - ひねくれマーケッターのひとりごと

ひねくれマーケッターのひとりごと

2009年11月

いろいろと複雑な思い・疑問にあふれる広告賞なんです。

今年の「消費者のためになった広告」賞が決まったようです。

そもそも、そんなものがあったのかと思ってらっしゃる方も多いかと思いますが、実はすでに49回なんですね。

今回は、Panasonicナノイーの新聞広告、東洋エクステリア サポートレール(手すり)の雑誌広告、そして東芝の企業広告(TV)の3つが「経済産業大臣賞」、まぁ、グランプリですね、を受賞したそうです。 前のふたつは、ネット上で情報が見つけられなかったんですが、東芝の電球のCMはYouTubeにありましたので、載っけておきます。


なかなか人気のあるTVCMのようですよ。 「へ~、そうなんだ。 へ~、そうするんだ。」と見てしまいます。

この広告を見て、あわてて家中の白熱灯の形を確かめてリストにして、白熱灯を大量に買いだめしてしまった私は、いかに蛍光灯が嫌いだとは言え、ちょっと問題のある反エコな人間ですね。 すいません。 でも、私に行動を起こさせた、そして、「この在庫が切れたらLEDにしよう」と思わせたという意味では、いい広告ですね、はい。 言い訳。

 

で、何が「複雑な思い・疑問」なのか? それが、いろいろあるんですよ。

 

そもそも「消費者のためになった」って、いうのが「?」。 ということは、世の中には消費者のためにならない広告があふれているということですかね。 あ、そうじゃない、と。 「もっともためになった」のを選んでるんですよね。 すいません、変なところにからんでしまいました。 あ、しかも、世の中には消費者に向けているわけではない広告もたくさんある、と。 そうですね、株主対策、リクルート対策、流通向け、社内向けなど、いろいろありますね。 しかし、「ためになった」って、なんか、ちょっと上から目線ですよね。 それは揚げ足取りだと、はい、すいません。

 

実際の話、メーカーのマーケティング・広告の仕事をしていたころ、 この広告賞をいただくのはとてもうれしかったんですよ。 消費財メーカーでしたから、やはり広告を流すことで売り上げが上がるのはうれしいし、ユーザーさんなどから「いい広告です」とか「ブランドが好きになりました」とかいう声をいただくと、疲れがいっぺんに吹き飛んだものです。 さらにそれがお客様の「ためになった」と選ばれて賞をいただけるのは、とても名誉なことですから。 きっとたくさんのお客様のアンケート調査などで選ばれたのだろうから、最高のごほうびです。

 

え? そういう風に選んでない、そうなんですか?

と、今回の選考メンバーを見てみると・・・。 本審査の審査員は大学の先生や消費者団体の代表など。 そうなんでしょうね、まぁまぁ納得。 12名中6名は女性のようです。 ちゃんと考えてる感じがします。

で、この人たちが月に1000作は新作が生まれていると言われるTVCMに加え、新聞・雑誌・ラジオ・Web広告に目を通す、わけはないですね。 モニター会社が選んだものと応募があったものから選ぶ、と。 なるほど、そして予備選考があって・・・。

と、予備選考のメンバーを見てみると、20名中7名が大学生・大学院生、4名が大学講師など、半分以上大学関係者じゃん。 なにそれ・・・。 3500作品ほどの応募作品をこの人たちが600弱まで絞るわけですね。 へ~~~~~、なんだそりゃ。

 

「複雑な思い」といえば、どういうわけか、この広告賞、いただくと広告主はとても喜ぶのに、クリエーターの方はなぜか「苦笑」されるんですよね。 全員というわけではありません。 とても喜んでいる方もいらっしゃいます、もちろん。

でも、何となく「苦笑」なんですね、広告業界では。
邪推かも知れませんが、「消費者と広告主のためにはなったかも知れないけど、クリエ-ティヴとしてはもうひとつためにならない広告賞」という印象です。。

選考のプロセスに疑問を感じているから、かなぁ。 確かに、通常の広告賞と違って、広告業界・クリエ-ティヴ系の方は審査員にいらっしゃらないようですが。

 

「作品としての芸術的な価値を評価しているわけではないから」? そもそも広告は芸術じゃないんですけどね、第一義的には。

そこまでいかなくても、「広告表現の新しさ・斬新さを評価されているわけではないから」? その気持ちは理解できます、なんとなく。

「なんとなく、ださい印象があるから」? あ、それ、わかります。 なぜですかね?

と、受賞作品をず~~っと見てみると、なるほど、表現が古くさかったり、そして何より、うまくいえないんですが、どうも「啓蒙的・お説教的」な作品や、「おせっかい」風なモノ、「私って世の中のためにがんばってるでしょ」みたいな自画自賛広告が多いように思います。 このせいかなぁ。 (確かに常連Panasonicさんは、相も変わらずPanasonic啓蒙節です。)

 

今度、誰かつかまえてじっくり聞いてみよ。

 

お。

社是とか社訓とか、ブランドエクイティーとか、飾っておくだけじゃだめなんですよ。

日常生活の中に宗教を持たないことが多い日本人にとって、原理・原則に従って生き方を決めたり、行動や選択の基準にしたりとかいうのは、少し苦手なんじゃないかと思います。 ルールを決めてそれに従うのは得意だし、前後の文脈・状況で判断を変えるのも素早いですが。 まぁ、かくいう私も、のっほほ~~~んと生きてますし。

(と、およそマーケティングとは関係のなさげな出だしになってしまいましたが、もうしばらくおつきあいください。)


さて、ある日、あなたはコーヒーを買いにスーパーに行きました。

ついでに、切れていたコーヒー用の砂糖を買うことにしました。

ここで問題。

コーヒー用の砂糖はどこに置いてあるでしょう?

(あなたが、買い物慣れしていて、その店のことをよく知っていたら迷わないでしょうが。)


答え: 味噌・塩のとなりに置いてあります、たいていの場合。 (と、うそを書いてはいけないと思い、昨日、家の周りにある大手スーパー5軒まわってきましたが、例外なく、すべてそうでした。)

コーヒー豆や紅茶、ココアなどが売っているところにはないことが多いのです。売り場

紙おむつは生理用品とペーパータオルとティッシュのコーナーにあって、ベビーフードは缶詰のコーナーにあります。
あなたが、もし、「よお~し、今日は気合い入れておいしいパスタを作るぞ!」などと思い立って買い物に行くと、インスタントラーメンの隣で麺をつかんで、鯖の味噌煮の隣からアンチョビとオリーブを取って、ごま油と並んでいるオリーブオイルを選んで、日高昆布の横に置かれたトウガラシをかごに入れ・・・。 もちろんニンニクは野菜売り場です。 あ、料理用のワインを買わなきゃ! と、料理酒とみりんの間をどれほど探しても、ありません。 おそるおそる店員に聞くと、「あ、お酒のコーナーですよ(あたりまえじゃないですか)。」と言われます。 え? さっきビール買いに行ってたのに・・・。 小振りの店でも数百メートル歩かされます。 郊外型の大きなお店なら、かなり激しい運動になりますよ。


ところで、多くのお店には「社訓」とか「社是」とかいう類のものがあって、裏の事務所の壁、
Faxの上あたりか、配電盤の横あたりに貼り付けてあります。 曰く「当店はお客様本位の経営に努めます。 お客様にとって、楽しく便利にお買い物をしていただけるよう心を尽くします。」とか。

そして、今日もお客様は店内でいい運動をさせられているのです。


どうしてそうなっているのか? それは、お店や問屋さんにとって在庫の管理がしやすいからです。 店の担当は売り場ごとに決まっていて、コーヒー売り場の担当者と調味料(砂糖)売り場の担当者が同じとは限らないのです。

つまり、全く「お客様本位」ではないわけですね。 売り場と在庫の管理という、売り手本位の店作りなわけです。

社是に書いてあるのなら、それを原則として、ちゃんと行動に反映させなければ意味がない。 あるいは、逆に「売り場と在庫の徹底管理と効率化によって、1円でも安く提供する」とか、「利益向上を最優先にがんばる」と書くべきです。


さてさて、すっかり説教臭くなってしまいましたね。

多くの企業・会社・お店には、社是や社訓、行動規範があり、また、創業者の教えみたいのがあったりします。 そして、ブランド・マーケティングの世界には、ブランド・エクイティーとか、フィロソフィーとか、ストーリーとかがあります。

一貫したブランドイメージを構築しつつ、成功を収めているブランドの多くは、驚くほど忠実にこれらの原則に則した行動=マーケティングをとっています。 ルイ・ヴィトンは、いついかなる時もルイ・ヴィトンらしさを失わない、けど、いつもファッショナブルです。 ハーゲンダッツは、いつでも「オトナが溺れるアイスクリーム」であり続け、でも、楽しい季節限定の味も味わえます。


しかし、冒頭のお店の話と同じように、ブランド・フィロソフィーは壁に貼られて日焼けしているだけで、使われていないことも多いのです。 世の中の情勢、競合の状況が厳しいから、(いつか、ひまなときにはやってみるけど)今はそんなことは言ってられない、と担当者が考えていることもあります。 あるいは、お客さんのいいなりになって、あっち行ったりこっち行ったり。

そのくせ、多くの食品雑貨小売店チェーンと同じように、みんな「これじゃぁ、どこも同じだ」と悩んでいます。

社是や社訓、創業者の言葉、ブランドのエクイティー、フィロソフィー、歴史などには、時代が変わっても必ず守るべき教訓やら原則やらが、必ず書いてあります。 あるいは、書いてなくても、その裏に必ずそうしたものが潜んでいます。

たまには、壁から外して、ホコリを払ってあげましょう。

 生き方だけでなく、マーケティングや経営も、「原理・原則に従って行動を決める」というやり方に少しこだわってみてはいかがですか。

え? スーパーで買い物がうまくなるこつ、ですか?
どこの問屋さん・業界から仕入れているか考えると、すぐ見つかるようになりますよ。 紙製品は紙問屋、乾物は乾物問屋、食用油は油問屋・・・。
やれやれ・・・。


お。

地味だけど、よく考えられたデザインですね。

IMG_6834このブログ、一応、週に1回くらいのペースで記事を上げるつもりでいるんです。
が、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、並行して「英語版」も作ることにしてしまって、ここ数日、自分の書いた記事の英訳に追われておりました。 半年以上も使ってなかったので、英語頭はぎっしぎしに錆びついてて、、、。 ようやく、あとひとつで追い付きます。
なんで英語版?
すごく単純な理由でして、英語を忘れたくない、けど、退職以来すっかり使うチャンスがなくなって、なんとか無理にでも使わないと忘れちゃう、というだけです。 はたして、英語版を誰かが読みにきてくれるのか? はたして、あんまり誰も来ないのに続けられるのか? ちょっと自信ないですが。

さて、今日はちょっと小ぶりのネタで。

私はサッポロビールが好きです。 (つまり、サッポロはNo.1にはなれない? さて、どうでしょう。 → 理由はこちらの記事をどうぞ。)
あんなに「ビール作りがうまい」のに、「マーケティングがへたくそ」、むしろ好感を持ってしまいます。 最近も、いろんなブランドの言ってることをごった煮にしたようなブランドを、しかも、TVCMも大量投下して発売したようですね。 70%オフ、って、中途半端な、、、、。 でも、きっとサッポロさんのことですから、おいしくないと出せないから、70%くらいがベストだと判断したんでしょうねぇ。 またやっちゃった感じです。
がんばれぇ! (本気で言ってますよ、ちなみに。)

プレミアムビールの世界でも、今やすっかりPremium Moltsにやられちゃって、ご本家YEBISUも気合を入れてかからないと。 私が住む関西ではYEBISU以外のサッポロさんのビールはなかなかお目にかかれませんから、関西のサッポロファンのためにも、これだけは死守してくださいね。

そのYEBISU、秋の限定「琥珀エビス」のパッケージデザインが、なかなか秀逸だったので、とりあげてみました。
こういうの、デザインをする人を泣かせるんですよ。
「期間限定ものだとわかるように」
「YEBISUの仲間だと、一目でわかるように」
「でも、味が違う、特別なものだとわかるように」
「プレミアム感を損なわないように」
「もちろん、お店で目立つように」
「YEBISUらしさを損なわず、できれば、それを強めるように」
「琥珀の味や風味を想像できる・感じられる色合いで」
そんなことをいっぺんにやることが要求されるわけですから。
IMG_6846それを、とってもうまくこなしちゃいました。
好きです。
(かなりひいき目ですよ、もちろん。 サッポロ好き、YEBISU好き、その上、使ってる色も好きな色ですから。
そして、最大の敵、Premium Moltsは、1種類で押しているのに、しかも、Moltsが金色を奪いつつあるのに、黒に緑に、白に、そしてえんじと、ばらばら出してる場合か? という戦略的な疑問は横に置いておいて。)

えんじの色合い・質感もいいですが、何よりいいなぁ、と思ったのは、デザインをちっちゃくしたこと。 これが、上に挙げた多くの課題をいっぺんに吹き飛ばす解決策になっていますね。
限定っぽさとプレミアム感は、わりと仲良しな感じだから、なんとかなるとして。 YEBISUらしさも、自分のブランドの持つ力を信じて、あえてデザインをちっちゃくして。
小さいほうが高級そう、というのは、世の中では常識ですが、商売の世界では勇気のいる決断です。 ひとりでも、ちょっと偉い人が、「これじゃぁ店で見えないでしょ。」ってごねたらおしまいです。
結果、色と質感がより感じられるようになって、さらに効果的。
あっぱれ、です。
(実は、味の話をすると、緑のYEBISUが好きで、金はちょっと甘いかなぁという私に、ちょっと琥珀YEBISUの味はいまいちだったんですが、許しちゃいましょう。 YEBISUファンですから。)
お正月あたりに、全YEBISUがこのデザインになるとかっこいいなぁ、と想像をふくらましつつ、今日もYEBISUをいただきました。

お。

では、どうして「モーメント」をつかむと、お客さんのこころをつかめるのか?

それは例えば、今夜、私が巨人ファンであることの幸せを再確認したように。
あるいは、そもそもどうしてブライトとアムロはあれほど長くパートナーとしてやっていけたのか。

わけのわからない出だしになってしまいました。
実はこのひとつ前の記事、NIKEのダルビッシュ応援ボールのお話で、「XXモーメント」をつかむとお客さんのこころをつかめる、というのを書いたのですが、ふくまりさん(友人)からそれに対するコメントをいただいて、ちょっと(急に)気付いたものですから、追加の記事を書くことにしました。ダル3

どうして「モーメント」をつかむと、お客さんのこころをつかめるのか?
それは、「モーメント」、つまりその瞬間・状況を共有すると、いきなりいろんな手続きを飛び越して、友達に(あるいは恋人に)なってしまうから、なんじゃないでしょうか。
その商品やサービスが(お金のひきかえに)何をもたらしてくれるのか、便益とかBenefitとかいいますが、それを飛び越える「絆」ができてしまうチャンスが生まれるということなんじゃないか、と思ったわけです。
ふくまりさんがコメント欄に書いた言葉を借りれば「同じ釜の飯」を食った仲。

ご自分の友人や恋人・配偶者との関係を思い浮かべてみてください。
どうして、その関係を持つに至り、それを持続しているんでしょうか? 彼・彼女が、あなたの友情・愛情の見返りに何かをくれるから、「あぁ、この関係は得だね」と思ったからでしょうか?
(ここで、「はい」と言われると先に進めないので、言わないでね。)
おそらく、何かの状況、楽しいことや苦しいこと、悔しいことを共有した、そういう瞬間・状況があったからじゃないでしょうか。 (じゃなきゃ、アムロはブライトを必要とするわけがない、、、。 ブライトさんは好きですけど、私は。)

さて、マーケティングの世界では(少なくとも私が勤めていた会社では)、たとえば「その商品・サービスの便益を強く欲したり意識したりする文脈でメッセージを受け取ると、メッセージ受容性が飛躍的に高まる」と言われています。
難しい言葉ですねぇ。
誤解を恐れずに、わかりやすく言うと、激しいスポーツの後で飲み物が欲しいときに特定の飲料ブランドの広告を見るとそれが飲みたくなる、ということです、たとえば。
多くの企業が、一生懸命これをやろうと知恵をしぼっています。
TVのコマーシャルはみんながお腹がすいたときに流したほうがいいんじゃないか。 もしかすると、通勤電車のほうが、雑誌より効果が高いんじゃないか。 などなど。 わかりますけど、、、、。
実は、私はかねてからこの考え方に大きな疑問を持っていました。 頭ではわかるんですが、なんとなく、感覚的に「おかしいぞ」という程度の疑問。
だって、そのマーケティングの理論通りに考えると(極論とわかりつつ)、「溺れかけてるときに、溺れている人や周りにいる人に浮き輪を売ると高く売れる」ってことでしょ?
少なくとも私は、そのブランド(商品・サービス)、そのときにはやむにやまれず買ったとしても、次は買いません。 心に「いやなやつ」という印象が強く残るからです。

どうも「便益にたいする受容性が高まる」というのが、間違いの元じゃないでしょうか。
「便益(何をしてくれるか)」ではなく、その商品・サービスの「人格=ブランド(どんな人か)」が問われる、ということなのでは?
だとすると、冒頭の、友人・恋人と「モーメント」の関係としっくりきます。

「あいつ(ブランド)、いいやつじゃん、だってあのとき一緒にいたもん。 だから、友達だよ、何ができるのか、よくわかんないけど。」

もしかしたら「モーメント」をつかむと、お客さんのこころをつかめる、というのは、そういうことなのかなぁ、と。

さて、あさっては敵地札幌です、気を引き締めていきましょう。

お。

「XXモーメント」をつかむと、お客さんのこころをつかめる。

ダル1「ついこの間まで、6カ月先の仕事をするのが当たり前、9カ月先の仕事をすると褒められてたもんですよね。」
とは、先日、ランチをご一緒していただいた際に、元の同僚T裏さんが言ったひとこと。 私とほぼ同時期に退職した、いわば同期退職のT裏さんは、すでに新しい会社で6カ月。 ひたすらのんびり専業主夫をしていた私とは違って、すでにがんがんお仕事されているようですから、もう少し聞いてみましょう。
「日ハムが日本シリーズに出る、ダルビッシュは故障で日本シリーズに出られないかもしれない、じゃぁ、応援しよう、ということになって、何かやれ、と。 でも、1週間ですよ、1週間で企画から実現まで。」
なるほど、そういうことですか、それは大変です。

結局NIKEは、直径1.8mのボールを作って、トラックに乗せて、東京から札幌まで運んで、そのボールにファンのメッセージを書き込んでもらって、札幌ドームに持っていこう、ということになったそうです。 ダル2(加えて、原宿に建設中の新しいショップの壁にもダルビッシュの写真を展開する、というのもやっているようです。) まだ、シリーズは終わっていませんが、とりあえず応援メッセージボールは無事札幌に到着、応援メッセージをぎっしり乗っけてドーム2戦目、ダルビッシュの先発に間に合ったみたいですね。
そして、応援の甲斐あって、我が巨人軍は敗北を喫してしまいました。 まぁ、明日からは再び快進撃、の予定ですが。

でも、どうして。
(どうしてジャイアンツが負けたのか、ではなく)どうして、そんなに「あわてて」イベントをやらなければならなかったのか。

それは、スポーツが「その瞬間を目撃すること」の興奮を得るためのエンターテイメントだからです。
スポーツ(観戦)の興奮が、最高潮に達するのは、まさにその瞬間であり、それを、できればライブで、少なくとも生中継で見る・聞くことが一番なんです。
そして、その「瞬間」が終わった途端、その「興奮」はものすごいスピードでその鮮度を失っていきます。
その日の夜のスポーツニュースを(たとえ結果がわかっていても)ファンは見ます。 そして、興奮を思い出したり、生で見られなかったことを悔やみながら「すごかったんだろうなぁ」とうれしがります。 鮮度は低くても、まだ興奮を味わうことができる、賞味期限。
興奮がぎりぎり保たれるのは翌朝のスポーツ紙までです。 昨日はすごかったんだよねぇ、と、友人たちと興奮を分かち合う、鮮度は落ちていても、ファンには楽しい時間ですから。 (ゲームの直後、飲み屋で話すのが一番なんですが、まぁ、毎回そうもいきませんし。)
お昼ごはんのころには、もうすっかり賞味期限切れ。
その後、プレーヤーの裏での苦労などがドキュメンタリー風にTVや雑誌で語られることがあったとしても、それは「鮮度ゆえの興奮」とは違った次元のものになってしまいます。

だから、スポーツに関わる商品やサービスをマーケティングするとき、この「瞬間を目撃する興奮」に間に合わないと効果は激減してしまうわけです。
「ダルビッシュは投げられないかもしれない、でも、投げるかもしれない、投げてほしい」
ということになったら、たとえそれがわずか1週間前でも、そこには投資しなければいけないんですね。
そういえば、かつてNIKEは、ワールドシリーズに久しぶりに出場することになったメジャーリーグチームに「おめでとう」という広告を、試合が終わったその日のうちに仕上げて夜のスポーツニュースで流した、ということを聞いたこともあります。

T裏さんに教えてもらったんですが、こういうのを「スポーツモーメント」というんだそうです。 これを逃さないのが、スポーツマーケティングの効果を飛躍的に上げる鉄則なんですね。 かつて私たちが働いていたカテゴリとは、別世界のダイナミクスです。

でも、スポーツほど極端ではないかもしれませんが、それぞれの商品・サービスのカテゴリに、特有の「モーメント」ってあるんでしょうね。 それをつかむことに成功したブランドは、ユーザーの心をつかむことに成功するんじゃないでしょうか。
あなたの商品・サービスの「XXモーメント」、探してみても面白いかもしれませんね。

さて、明日からは東京ドーム。 3連勝で、またもう一度ダルビッシュが出てくる前に、原さんを胴上げしてしまいましょう。

お。

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プロフィール
お。"

えとじや店主 お。
  岡本 晋介

* 世の中の様々な問題を「ブランド・マーケティング」で解決する、腕利きコンサルタント、になるのが夢です
* それに向けて、現在、鋭意努力中

* 1988年、大手外資メーカーのマーケティング部に入社、以来21年、ブランド・マーケティング一筋でした
* 7年間、いくつかの商品(ブランド)を担当、コンセプト開発、新製品導入から広告制作、マーケティングプラン・投資の決定、消費者リサーチと、あらゆるマーケティング仕事に携わりました
* その後14年間、マーケティングの社内コンサルタントに「社内転職」、2~3人しかいない部署でしたので、一度に10以上のブランドの担当を務めました
* 関わった「子供たち」は、かなり多数ですが、主なものとしては、アリエール、パンテーン、イリューム、Vidal Sassoon、SK-II、ボールド、レノア、ジョイ、Max Factorなどその他多数(どこの会社か、ばれてますね、これじゃぁ、、、)、「子だくさん」です
* 各ブランドのコミュニケーション戦略・企画のアドバイスをしながら、マーケティングや関連部署、担当代理店などの人材育成・教育・指導にもあたっていました

* 2009年夏に退社。
* マーケティングなんでも相談所「株式会社えとじや」設立。
* コンサルのかたわら、マーケティング関連のセミナー・研修などの講師をやってます
* そうそう、性別は男性、年齢は40代前半、です

* 「ブランド・マーケティングで世の中の問題を解決する」って?
* 実はブランド・マーケティングとは、有償・無償を問わず、お客さんを相手にコミュニケーションをとらないといけないすべての業種に適応できる考え方
* でも、世間では「大手の企業が金をかけてやるもの」と誤解されてしまっているのが、悲しい
* 「へぇ~、こんなこともブランド・マーケティングで解決できるんだぁ、ありがとう!」って言ってもらうのが夢です

* 趣味ですか?
* スノーボードを14年やってます。 最近5年ほどは、ニセコを中心に年間20~30日雪山で過ごしながら、ときどき軽いバックカントリーを楽しんでます
* 音楽、ロックやらブルースやら、を聴くのは大好き
* あとは、陶芸・料理・草刈り・薪割り・読書、たま~~に自転車、ですかね
* どんな人柄?
* 難しい質問ですねぇ。 自分ではよくわかりませんが、人にはよく「ひねくれもの」・「物知り」・「説教好き」と言われます。 サラリーマン時代から「サラリーマンに見えない」と言われてました、まぁ、社会人としての常識に欠けるという意味なんでしょうね、、、

twitter : etojiyaokamoto
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