えとじやブログ - ひねくれマーケッターのひとりごと

ひねくれマーケッターのひとりごと

2021年、やはり、世の中、荒れ模様のスタートになりました。

多くの(ほとんどの)ビジネスも、今しばらくは、こうした不安定・不確実な環境要素に対応する日が続くんだと思います。

 

さて、2021年になったばかりなのに、2022年のことを語っても、ですが、おそらく、21年の終わりごろから22年にかけて、弊社はとても忙しくなると思います。

(あくまで、もうしばらくすると、コロナとの向き合い方にある程度の折り合いがつくようになるという前提ではありますが。)

それは、今年の後半くらいから、多くのビジネスにおいて、不調の原因がコロナではなかった(かもしれない)ことが、明らかになってくるからです。

 

「あれ? コロナのせいじゃなかったの?」

 

コンサルというのは、(残念ながら多くの場合)具合が悪くなったビジネスの面倒を看る仕事でして、おそらく今年の後半になってくると、多くの会社・ブランドが、ビジネスの停滞・低下の直接の・最大の原因が、コロナではなかったことに気づき始めます。 あるいは、「もうコロナのせいにしてられない」となるはず。

(すでに気づいているところは、ちゃんと対処できるので、弊社のドアを叩くことは無いでしょう。)

コロナ特需で伸びてるだけ、というビジネスもあるんでしょうが・・・。

 

お仕事をたくさんいただけるのはありがたいんですが、忙しくなりすぎて対応できないのは申し訳ないし、何より、ビジネスが手遅れにならないほうがいいに決まっていますので、私たちとしては、

「コロナが本当の理由ですか?」

「いろんなことをコロナのせいにして、深く考えることを忘れていませんか?」

「コロナがもたらす状況や環境に圧されて、戦略的に間違った選択をしていませんか?」

そして、

「せっかく時間があるんだから、じっくり考えてみませんか?」

と申し上げておくべきかな、と。

 

2022年は

 

今、どこの会社でもカテゴリでも、ホントに様々なことが起きているんだと思いますが、以下はあくまで私が見聞き・体験した範囲で、実際に起きていることの例です。

「じっくり考えてみる」ヒント・きっかけになるといいんですが:

 

1.お客さんの行動様式=特に購買行動が変わっただけで、カテゴリに対するニーズやモチベーションには変化がないのに、既存の流通経路での販売実績などをもとに「コロナのせいで売れなくなった、使わなくなった」と結論付けてしまう。 ほら競合も売れてないんだから、うちだけじゃないんだよ、で、安心・思考停止してしまう。

飲食業界・食料カテゴリで起きている変化を思い浮かべてもらうとわかりやすいと思うんですが、ひとは食べ物を食べるのをやめるわけではない、ただ、入手する場所や経路、食べる場所や食べる相手が変わっただけですよね。

なのに、あたかもコロナのせいで、使うのをやめてしまったに違いない、と判断してしまっているのをしばしば見かけます。 あぶないですね~。

世の中が落ち着いてきても購買行動が戻らなかったり、競合がさっさと対処してしまったりすると、自分のビジネスだけがもとに戻らないという現実に直面するはめになるわけです。

 

2.ビジネスの不調の原因は、コロナ以前から存在していたが、ただ、コロナのおかげでその症状が表面化した・悪化した・より明白になった、というパターン。 実は、これが一番多いんじゃないかなと思ってますが。 弱いブランドに起きがちな現象です。

コロナをきっかけとする何らかの理由で、今までより少し考えてから買うようになったため、「この商品・ブランドでなくてもいい」ことがバレちゃったり、カテゴリで一番大事なベネフィットに関して強いエクイティを持っていなかったために、強いブランドにスイッチされてしまった、などです。

これ、何もしないと、コロナが落ち着いても、戻ってこない可能性が高いです。

 

3.コロナによって発生してしまった短期的な状況悪化の現象に対して、長期的に重要な戦略に逆らう・戦略を変更することで対処してしまう。 これが、一番悲しいパターンです、が、実際に起きてます・・・・。 (しかも、本人は「英断」だと認識している節がある・・・蛮勇ですよ、それ。)

特に営業・流通サイドからの要求が強いときに起きがちなんですが、さらに悲しいことにブランドや会社の長期戦略や戦略的優位性を、短期的な問題に対処するために(多くの場合、営業部が!)変えてしまう。

もちろん、築き上げてきたブランドや会社の強みを今の現金に換えてくるのは、営業の仕事で、そこができないと会社が困ってしまうわけなので、大事なことなんですが、起きている問題と、対処する方法の次元が違ってしまっている。

で、どうなるかというと、コロナが落ち着いてみると、競合優位だった戦略的要素を失って「普通~~~~~のブランド」になってしまっていて、さ、あとは値段で勝負するしかないね、ってなっちゃうわけです。 これ、No.1ブランドでないブランドがやっちゃうと、取り返しつかなくなります。

目の前で起きていることが難しい課題であることは、認識しつつ言ってますよ、もちろん。 簡単に解決できるわけではないのは承知のうえです。 ただ、その問題と、戦略的な変更を一緒くたにして、解決した気にならないように、と。

 

4.戦略的な問題の間違った対処という意味では上の例に近いですが、おそらく財務的なプレッシャーがあるんでしょうね、開発の仕事を延期・中止してしまう、または優先順位を落としてしまう。 これも悲しいですね、でも、実際に目にします。

「今はそんなことをやっている場合ではない、コロナだぞ!」と、仕事の仕分けをして、不要不急の仕事を整理する、というのは、大切なことですし、むしろ、これを機に古くて必要のなくなったものを断捨離するのは、いいことだと思います。 が、ことが開発系の仕事となると、ちょっと待って、となります。 だって成長のエンジンなわけですから。

そんなバカな? とお思いかもしれませんが、あるんですよ・・・・。 「すいません、あのプロジェクト、延期になりまして・・・」って。

さ、コロナが落ち着いたぞ、となっても、イノベーションの手がない、競合は新製品出してきちゃったよ~~~~、と後の祭りなんですがねぇ。

 

5.最後は、ちょっと違うレベルの話なんですが、やはり見かけることがあって、気になるので。 それは、リモートワークが増えたり、対面での会議・面談が減っているせいで「他人の意見や考え方に影響されて考えを進めたり磨いたり、新たな何かを思いついたりするチャンスが減っている」ことでしょうか。

(日本の会社ではリモートワークはあんまり根付かない感じなので、あんまり心配しなくていいのかな?)

私たちの場合、クライアントさんからの依頼などの内容やレベルに顕著なんですが、「それ、ちゃんと考えた?」ということが多くなっているように思います。 少し経験のあるひとに相談したりすれば、解決策を自分たちで発見できたり、もういっこ先の課題にたどり着けたりしたはずなのに、(これ、きっとひとりで考えて、こうしたらいいんじゃないかって思い込んじゃってるんだろうなぁ)みたいな。

 

他にもいろいろありそうですが、ひとまずこんなところで。

 

 

そうそう、ちなみに、弊社、今は忙しくないですよ~。

症状がひどくなる・手遅れになる前に相談しておいたほうがいいかも、と思われたら、ぜひ、ご一報を。

 

お。

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最終回です。

5回も続いてしまいました。 すいません、短くまとめるのが下手で。 ついついあれも言いたい、これも書きたいってなってしまうんです。

 

今回は、いよいよ、まとめです。 これまで出てきたやつらが全部一堂に会する感じです。 つゆだく全部乗せです:

 

1.        ひとを「Senses/Heart/Mind/Soulモデル」で捉えること(極意第1回)

2.        それをもとに、きちんと深読みし、理解すること(極意第2回)←これ、「つゆ」ですね

3.        カテゴリーをひとの視点から見て「Task/Place/Moment +Community」で再定義すること(極意第3回)

4.        ブランドを「Senses/Heart/Mind/Soulモデル」で捉えること(極意第4回)

 

と、これまで議論してきたそれぞれの「パーツ」を、ひととブランドの関係という形でひとまとめにしてみる、ということです。 さてさて、どうなりますやら。

(一応、毎回、単独で読んでも楽しめるように書いているつもりですが、この回ばかりは、これまでのことを、ざっくりで構わないので、念頭に置いておかないと、ちょっと読みにくいかも知れませんので、よかったら1・3・4に目を通していただけるといいかな、と。)

極意5中村
 

~ひととブランドの関係を眺めてみる~

 

「眺めてみる」とか書いちゃってますが、今までの記事を読んでいただいている多くの方々の頭の中には、すでにこの「全部乗せ」は描かれているんだろうな、と思います。

ですので、さっさとお見せします。

 

カテゴリーという名のカフェのテーブルをはさんで、顧客とブランドが向かい合っているように見えませんか?

えとじやフレームワーク全体
 

見えない場合は、がんばって、そのように見てください。

 

いつもちゃんとこのような図を描いているわけではありませんが、私が「ブランド戦略」という言葉を使うときは、こういう感じのものが思い浮かんでいます。 もちろん、わからないところは空白にしたりしながら、何か発見があったら、その都度埋めたり書き換えたりしながら。

 

 

今回、新しく加わった要素は、ふたつ。

ひとつは、このふたりの関係、もうひとつは、間のテーブル=Mediumです。

 

 

えとじやでは、マーケティングとは、

「ひとがひとにモノを買ってもらうこと(すいません直接お目にかかれないので、XXで失礼します)」

だと定義しています。 今、それ自体を詳しく論じることはしませんが、突き詰めると、というか、一番シンプルな行為に煮詰めると、結局、「ひととひと」なんだということです。

ブランドマーケティングにおいては、その一方の「ひと」がブランドになるわけです。 (ここが「会社」とか「私」になっているひとには、ブランドマーケティングはわからないんだろうなと思いますが、こっちは明らかに脱線ですね、やめておきます。)

 

このひととブランド、出会ったばかりのふたりかも知れませんし、もう腐れ縁なのかも知れません。

あ、誤解のないように言っておきますが、別にマーケティングを恋愛に例えようとしているわけではありませんからね。 わかりやすいたとえ話なので、よく恋愛を引き合いに出してマーケティングを語るのを目に・耳にします(し、たまに口にします)が、それはあくまでたとえ話で、こちらは、概念的なお話です。

実はブランドとひとの関係は、いろいろなパターンを取りえます。 対等な関係の場合もあれば、ブランドは顧客のしもべ、というのも、ブランドが顧客のあこがれの存在ということもありえます。 (そのひとつとして、あたかも恋愛関係のような、というのがあるわけです。)

大事なのは、カテゴリーというカフェにおいて、ふたりの関係はどうあるべきなのか、どうありたいのかをちゃんと考えておく、それを戦略として開発・把握・認識し、言語化して持っておく、そうあるために、それぞれの要素はどうあるべきかを決め、それらを行動に反映させることです。

 

 

さてもうひとつの新しい要素、真ん中のテーブルですね。

Mediumとしましたが、接点という言い方でも問題ないと思います。

ふたりの出会いの場だったり、つながりの場だったり。 別れの場というケースもありますね。 何も残念な別ればかりではありませんよ、赤ちゃん用紙おむつや医薬品のように、「ほんとにありがとう、助かったわ、さようなら」というのもありますから。

Mediumとは、広告などのメディアという意味ではありません。 メディアもここに含まれますが。

マーケティングの具体的な対顧客活動そのものは、ほぼすべてここで行われると考えます。

製品の使用、購買、広告活動やリレーション構築の活動、パッケージのデザインも店頭施策も、製品やサービスの使用も、すべて。 口コミや第3者推奨のような、間接的なものも、そのカテゴリーで語られるブランドに関するものはここに入ります。 実は、調査も。

「マーケティングの仕事をしています」と言うと、多くの方がここで起きることたちを想像するのは、それが目に見える成果・仕事だからです。

しかし実際には、それらは大きな戦略フィールドの(目立つけれども)ほんの一部だということが、この図で感じていただけるのではないかな、と思います。

ブランドマーケティングの仕事とは、このテーブルの上で起きる出会いやつながりが、できるだけ高い確率で、テーブルの両側に座っているふたりにとって、いいことであるようにする仕事なんでしょうね。 そのために、目に見えないもの(お互いのBehavior・テーブルの上のもの以外)を、ちゃんと理解し、定義しておくんだよね、みたいな。

 

 

眺めていただいて、気づかれたと思いますが、Senses/Heart/Mind/Soulは、左右(顧客とブランド)対称に置いています。

そして、Behavior が一番前にあるのは当然として、そのすぐうしろにSensesがあって、Soulが一番後ろにあります。

 

えとじやフレームワーク全体
 

込めた意味としては、まず、ふたりのHeart同士、Mind同士・・・が呼応しあっている状態になるように戦略をデザインしたい、ということ。

そりゃそうですよね、ここがちぐはぐだと、いい関係になりませんから。 ただ、多くのこの手のフォーマットが、呼応関係にあることを図式化できてなかったりするので、ちょっとこだわりました。

肌が合う、馬が合う、しっくりくる、気が合う、打てば響く、ツーカー、戦友・生涯の友。 ブランドとひとが、そういう関係になれれば、強いビジネスになれるわけです。

Senses同士が響き合うのが、きっと肌が合う・馬が合う・しっくりくる感じでしょうか。

Heart同士だと、気が合う? 打てば響くもそれっぽいですかね。

Mind同士が、ツーカーかな、お互いを認め合っているという雰囲気でもありますね。 こういうときは、お前に任せる、みたいな。

Soul同士が響き合うと、これはもう(ちょっと変な例えですが)戦友とか、生涯の友・伴侶とか、心酔とか、そういう言葉が似合います。 とてもとても強い結びつきですね。 (その分、裏切るとすごく怒られ・あきれられ・嫌われますが。) ここまでくると、ブランドが私に何をしてくれるの?だけではなく、「私はブランドに何をしてあげられるの?」になってきます。 構築は簡単ではないが、できたら強く結びつける、ので、一番うしろに配置しました。

 

 

(さて、今から大事なこと言いま~す。)

もうひとつの意味は、「Sensesって無茶苦茶大切ですよ」です。

なので、前のほうに(近いほうに)配置しています。

第1回で少し書きましたが、ひとは(動物は)、刺激をSenses=感覚で受けて、Heartで印象を決めます。 このモデルの場合、刺激とはブランドのBehavior のこと。 理屈=Mindが動くのはそのあと、です。 つまり、(第一)印象を決定づけるのは、ほぼ感覚だと言えるわけです。

よく言われることですが、ひとが他人の話を聞いていて判断・理解することのベースは、話の内容よりも、そのひとの見た目と声のトーン、話している状況や雰囲気のほうが大きい。

ひとは見かけ(まずは)、です。 馬子にも衣裳、鬼瓦に化粧、Fine Feathers Make Fine Birdsです。 ツンデレにしてもギャップ萌えにしても、まずは、第1印象があってこそ成立するものですし。

これは、マーケティングでも同じで、ブランドがどのような機能的な便益を約束していて、いくらで売っているかというようなMind情報よりも、見た目や手触り、口調、使い心地、音や動きのほうが、印象を決める力が強い、ということでもあるわけです。

ブランドのBehaviorの中で、ひとの印象を一番左右するのは、Sensesの具現としてのBehaviorだということです。

(このあたり、Appleさんは、ホントによく知ってますし、知ってるだけじゃなくてちゃんと実践してますよね、いつも感心します。)

製品の見た目や形状(化粧品で言うととろみとか色ですね)、そして使用におけるシグナル(ベネフィットそのものではないが、使ってよかった・心地いいと感じさせるもの、歯磨きのミントフレーバーとか)、そしてパッケージやアイコンなどのデザインとコピー(の口調)、広告の表現センス、が、それぞれそのものはBehaviorですが、それを定義づけるSensesの戦略が、とてもとても大切だというわけです。

(ここが、古典的なWHO/WHAT/HOWのモデルでは、軽視されがちなのだと思います。 少なくとも私が経験してきた範囲では。)

 

では、デザインがかっこよければいいのか? もちろん答えはNoなわけです。

Sensesの戦略」という言葉を使っているのには意味があって、テクニックとしてのデザインとしていけてるとか、使いやすい・間違いにくいなどの基本を押さえているかとか、新しいとかトレンドに合っているかということではなく(それらもBehaviorとしては大切ですが)、それがSenses以外のブランドの戦略要素(Soul/Heart/Mind)とちゃんと一貫性があるか、ということが大切になります。

なんか見た目と中身がちぐはぐ、とか、パッケージだけかっこよくて中身がしょぼい、すっきり清潔にしたいのに甘~い香り、とか、そういうのはNG

ブランドに関するPositiveな「予感・好奇心を掻き立てるもの」として機能し、ブランドを使い始めるきっかけ、使い続けるホントの理由、ブランドのMindHeartの良さを確認させてくれるもの、さらには、Senses要素からブランドの根幹=Soul・大義を感じ取れるようなものがいい。 またしてもAppleが優秀な例になっちゃいますかね。 いや、ガリガリ君も。 最近はあんまりフォローしていないので違っちゃってるかもですが、GODIVAもいい例だと思います。

 

すでに前回書きましたが、この分野は、少なくない確率で、デザインなどの「感覚」の長けたマーケターと、戦略策定に長けたマーケターの協業が必要になります。 両方できるひとは、あんまりいません。 ちなみに、私はいつもデザイナーさんに助けてもらいます。 (また、残念なことですが、「できる」と看板上げてて、全然できないデザイン系の事務所がたくさんたくさんあるのも事実です。)

また、優れたデザイナーさんに依頼していても、戦略的意図が明確でないと、お金と時間ばかりかかって、長いやりとりが続くだけです。 (最悪の場合、そのまま世に出してしまうことになって大失敗。) 逆に、頭でっかちな理屈マーケターが、ひとりでどれだけ言葉をひねっても、小難しい言葉が飛び交うだけで、全然「感覚」を規定できません。

一部の天才を除いて、ここでは、最低ふたり必要なんだろうな、とつくづく思います。

製品・サービスのデザイン、例えばプロダクトの見た目や使い心地をデザインしていくときなどにも、同じことが言えると思います。

このブログを読んでいる方は、マーケティング界隈にいらっしゃる方が多いと思いますが、みなさんの仕事には、そういうパートナーはいますか?

 

 

長いシリーズ記事でした。 ここまでお付き合いいただいた方、ありがとうございます。

でも、まだ終わりません。 もう少しだけ。

 

 

この図を見て、もうひとつ考えていただきたいこと。

顧客とブランドのふたりは、テーブルをはさんで向かい合っている、つまり、このレベルに到達し、この関係を維持するためには、全人格的な、とまで言うと大げさですが、うそはつけない関係が前提だ、ということです。

「ブランド」・「ブランディング」というと、中身(プロダクト・モノのパフォーマンス)がたいしたことなくても、なんか箔をつけて売れるようにすることだ、いいデザインを施せば売れる、評判になる広告を作れば売れる、口コミを作り出せば売れる、という、大いなる誤解、いつまでたっても無くなりません。

ホントに情けなくなるし、そういう風に考えてらっしゃる方とはお付き合いしないようにしていますが。

そんな状態で、顧客のカテゴリーに入れてもらおうとしても、大抵の場合は、すぐに見透かされておしまい、です。 二度とテーブルにつかせてもらえません。

そもそも誰に顧客になってほしいか決まっているか、その顧客を理解しているのか、顧客のカテゴリーに入れてもらうための最低限の条件をちゃんと満たしているのか、自分のブランドを「ひととして」信頼したり愛したりしてもらうための要素はちゃんと整っているのか、顧客にどんな関係を望んでほしいのか、それを持続させるためのリソースにコミットできているのか。

実は、そういうのを考え、設計するのが、ブランドマーケティングでして・・・。 いかん、愚痴になる、ここまで。

 

 

ああ、終わった~。

ホント、お疲れさまでした。

 

今回は、Facebookで音部さんにシェアしていただいたおかげで、今まで接することが少なかった方々にも見ていただけたようで、とてもうれしいです。 これに懲りず、よかったら今後もひまつぶしに使ってください。

また、当初、このフレームワークを形にし、補強するのにも、音部さんにはずいぶん助けてもらいました。 音部さん、ありがとうございました。

 

さあ、次回は余談編です。 (まだ続くんかい! ちょこちょこ質問もいただいてたりするので。)

 

お。

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  • えとじや店主

    えとじや店主。マーケティング一筋30年。世の中の様々な問題を「ブランド・マーケティング」で解決する腕利きコンサルになるのが夢。なかなか、そうはいきませんが。 ともかく、マーケティングに関わることはなんでも相談に乗ります。スノーボードと音楽が趣味ですが、「うんちく」と「説教」も大好きです。

  • えとじや番頭

    えとじや番頭。消費者リサーチ歴18年。市場や消費者を理解することで、ブランドが強くなり商品が売れる、という経験を何度も味わってきました。 調査をどうやったらいいのかわからない、結果を見てもどう使っていいかわからない、そんなときにはぜひご相談ください。

  • えとじや店員

    えとじや店員。兼フードコーディネーター・レシパー。兼マーケティングができる中小企業診断士。どんなことでもたいていやっているうちに面白味を見つけてしまい、ハマるタイプです。 リサーチ、マーケティング、料理など、それを繰り返して今に至ります。今度はえとじやでどんな面白いことが経験できるのか、わくわくしています。

  • えとじやお針子

    えとじや店員。お抱え絵師(デザイナー)。パッケージデザイナーとしてメーカーで約7年働きました。マーケティングやリサーチはまだまだ初心者。デザインの力を使ってみんながニコニコできるようなものを作れたら嬉しいです。アニメ、漫画、手芸、落書き、クレイアニメーション…、ちまちま何かを作るのが好きですが、大雑把で不器用…。細やかさを欲しています。

  • えとじやお針子

    えとじやお針子(ライター)。マーケターを5年したあと、マーケティング博士号取得、その後、リテールサービス企業のマーケ部長に。なんと、えとじやクライアント&えとじやブログのライター。 理屈も現実もそのはざまも経験、マーケティングの仕事ってなんなの?どうしたらいいの?という悩みにはいちばん共感できる立場かも。

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